オーダー枕は本当に必要?|寝具店店長が選び方を解説

オーダー枕と既製品の違いを比較するイメージ

オーダー枕は良いものですが、全員に必要なわけではありません

枕が合わないと感じると、「やっぱりオーダー枕の方がいいのかな」と考える方は多いです。実際の売り場でも、既製品をいくつか試したあとに、オーダー枕を検討されるお客様は少なくありません。

オーダー枕は、自分の体型や寝姿勢に合わせて調整しやすい枕です。ただし、枕が合わないと感じている方すべてに必要とは限りません。

まず確認したいのは、今使っている枕が本当に合っていないのかどうかです。実際には、枕そのものより、敷布団やマットレスとの相性が影響していたり、高さ調整だけで使いやすくなったりすることもあります。

そのうえで、既製品ではどうしても高さが合いにくい方や、何個も買い替えても合わない方には、オーダー枕は十分検討する価値があります。

オーダー枕がおすすめな人

オーダー枕をおすすめしやすいのは、既製品の枕をいくつか試してもなかなかしっくりこない方です。

特に、3個以上枕を買い替えている方は、一度測定やオーダー枕を検討してもよいと思います。高めを試したり、低めを試したり、素材を変えたりしても合わない場合は、一般的な体型を基準に作られた既製品では対応しにくい可能性があります。

たとえば、首が長めの方、肩幅が広い方、横向き寝の時間が長い方などは、細かい高さ調整が必要になることがあります。そういう方は、専門店で寝姿勢を見ながら合わせていく価値があります。

オーダー枕とは何か

オーダー枕は、首の長さや後頭部の形、肩幅、寝姿勢などを見ながら、高さや中材を調整して作る枕です。既製品より細かく合わせやすいのが特徴です。

ただし、ここは誤解されやすいところですが、測定したからといって必ず合うわけではありません。お店ごとに測定方法は違いますし、測定で分かるのはあくまで目安です。

最終的には、数値だけで判断するのではなく、実際に寝た時の姿勢や寝返りのしやすさを見ながら調整していくことが大切です。

オーダー枕のメリット

長く使い続けやすい

オーダー枕の大きなメリットは、購入後も再調整できることです。

人の体は年齢や体型の変化で少しずつ変わりますし、どんな中材でも長く使えばへたりは出てきます。既製品では、高さが合わなくなった時に買い替えを考えることが多いですが、オーダー枕は中材の補充や高さの見直しがしやすいです。

体型や姿勢の変化、中材のへたりに合わせて見直せるため、長く使い続けやすいのは大きな魅力です。使い始めは問題なくても、半年ほど使う中で姿勢が変わり、再調整が必要になることもあります。

専門スタッフに寝姿勢を見てもらえる

もう一つのメリットは、専門スタッフに寝姿勢を見てもらいながら選びやすいことです。

自分の寝姿勢を自分で確認するのは、思っている以上に難しいです。頭が上がりすぎていないか、横向きで高さが足りているか、寝返りがしやすいかは、第三者に見てもらった方が分かりやすいことがあります。

特に、「どの高さが自分に合うのか分からない」という方にとっては、相談しながら調整できることは大きなメリットです。

気持ちいい枕が合う枕とは限りません

枕選びで意外と多いのが、「店頭で気持ちよかったから合っているはず」と考えてしまうことです。ですが、人は慣れている高さを心地よく感じやすい傾向があります。今まで高すぎる枕を使っていた方は高めを気持ちいいと感じやすく、反対に低すぎる枕に慣れている方は低めを楽に感じやすいことがあります。

そのため、店頭で数分寝ただけでは判断を誤ることがあります。大切なのは、その場で気持ちいいかどうかではなく、首をきちんと支えながら自然な寝姿勢を保てるかどうかです。この考え方は、オーダー枕でも既製品でも変わりません。

既製品で十分な人もいます

一方で、すべての方にオーダー枕が必要なわけではありません。既製品で十分合う方もたくさんいます。

たとえば、仰向けで首をきちんと支えられていて、横向きになっても首が大きく傾かず、寝返りもスムーズにできるなら、無理にオーダー枕へ切り替える必要はありません。

実際の売り場でも、まずは既製品で対応できるかを確認し、それでも難しい場合にオーダー枕を提案することが多いです。大切なのは、オーダーか既製品かではなく、自分の体に合っているかどうかです。

測定した枕でも合わないことがある理由

測定した枕でも、合わないと感じることはあります。ここは誤解されやすいところです。

まず、枕の高さは測定値だけで決まるものではありません。実際には、使っているマットレスや敷布団、普段の寝姿勢、寝返りのクセなども関係しています。

また、店頭で試した環境と自宅の寝具環境が違えば、同じ枕でも感じ方が変わることがあります。店頭ではちょうどよく感じても、自宅では沈み込み方が違い、高さに不満を感じることもあります。

さらに、今まで高すぎる枕や低すぎる枕を長く使っていた方は、適正に近い高さへ変えた時に違和感を覚えることがあります。少し違和感がある程度なら、しばらく様子を見る考え方もありますが、眠れないほど違和感がある場合は購入店へ相談した方が安心です。

枕だけでなく、敷布団やマットレスとの相性も重要です

枕の高さは、枕単体では決まりません。敷布団やマットレスが変わると、必要な高さも変わります。

たとえば、マットレスに大きなヘタリがある場合は、枕だけでなく敷寝具の見直しも検討した方がよいことがあります。枕の高さを合わせても、土台の沈み込みが大きいと、寝姿勢そのものが崩れやすくなるからです。

実際の接客でも、枕を何個替えてもしっくりこなかった方が、敷布団やマットレスを見直したことで整理しやすくなるケースは少なくありません。オーダー枕を作れば安心と考えるより、寝具全体のバランスで考えることが大切です。

寝具店店長としての結論

オーダー枕は、必要な人には有効です。特に、既製品では高さが合いにくい方や、何個も枕を買い替えてきた方には、選択肢として十分価値があります。

ただし、全員に必要とは思いません。既製品でも首をきちんと支えられていて、寝姿勢に無理がなく、寝返りもしやすいなら、それで十分な方もいます。

私が売り場で重視しているのは、オーダーか既製品かよりも、首をきちんと支えられているか、良い姿勢を保てるか、そして寝具全体とのバランスが取れているかです。

まとめ

オーダー枕は良い商品ですが、まず見るべきなのは、首をきちんと支えられているかどうかです。既製品で十分合う方もいますし、何個も買い替えても合わない方はオーダー枕を検討する価値があります。測定値だけに頼らず、寝姿勢や寝返り、敷布団やマットレスとの相性まで含めて考えることが、失敗しにくい選び方につながります。

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